水なすとは?特徴・食べ方・旬・栽培方法を泉州の農家が解説|北野農園
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大阪泉州特産・水なすとは?

農家が徹底解説する、特徴・食べ方・栽培方法・旬

🍆 2026年 水なすの出荷がはじまりました

今年も水なすのシーズンがやってまいりました。2026年の出荷を開始いたしましたので、ぜひご注文をお待ちしております。

また、今年からは土づくり、種取り、苗つくりまですべて自農園で取り組んでおります。土から丁寧に育てた水なすを、ぜひお楽しみください。

泉州地域特産の水なすは、皮が薄く甘みのある瑞々しい茄子です。世界的にも珍しいほどの多汁性で、生でも食べられるのが最大の特徴。漬物はもちろん、サラダやお刺身にしても絶品です。このページでは、産地の農家である北野農園が、水なすの特徴・食べ方・栽培方法・旬・歴史まで、知られざる魅力をすべてご紹介します。

水なすってどんな茄子?WHAT IS MIZUNASU ?

水なすと泉州地域
  • 産地は大阪南部の泉州地域。岸和田市、貝塚市、熊取町、泉佐野市が中心です。
  • 泉州地域はその名の通り水が豊富で、ため池が多数点在しています。
  • 生でも食べられるほど瑞々しく、皮も薄く甘味があります。
  • 栽培が難しく選別基準が厳しい、最高級品は全体の約10%
  • 「泉州水なす」はJA大阪泉州・JAいずみののブランド名で、伝統野菜の水茄子とは別の存在。
  • 漬物ギフトとして全国的に有名で、江戸時代から泉州で生産されています。
水分量9.0 / 10
多汁性10 / 10
皮の薄さ10 / 10
甘み8.0 / 10
収穫量4.0 / 10
果肉の柔らかさ8.0 / 10

おすすめの美味しい食べ方HOW TO EAT

泉州水なすは、他の茄子とは一線を画する生でそのまま食べられる贅沢な食材。薄く瑞々しい皮と、濃厚で甘みのある味わいが特徴です。皮ごと食べることで、他の茄子とは一味違った食感を楽しめます。ぬか漬・サラダ・刺身・天ぷら・郷土料理まで、食べ方は多岐にわたります。

── KING OF 郷土料理 ──

じゃこごうこ

泉州水なす古漬の郷土佃煮。各家庭・各地域によってまったく味が違うのが特徴です。若い世代や核家族ではその存在が薄れつつある「消えゆく味」を、北野農園では大切に守り続けています。

そのほかのレシピは泉州水茄子の農園レシピ集(40品以上)からご覧いただけます。

水なすの栽培についてCULTIVATION

泉州地域では水なすは主に加温ハウス・無加温ハウス・露地の3つの栽培方法で栽培されています。栽培方法によって出荷時期・味わい・見た目が変わるため、一年を通じて異なる表情の水なすをお楽しみいただけます。

加温ハウス栽培
── 01 ──

加温ハウス栽培

暖房をハウス内で炊いて栽培する方法。真冬でも温度を一定に保てるため、真冬に出回る水なすの主流。生産コストがかかるため、生産者は全体の5%以下。平和な環境で育つためやさしい雰囲気の水なすに。
出荷:10月〜6月頃
無加温ハウス栽培
── 02 ──

無加温ハウス栽培

暖房を使わず、マルチ(ビニール)を2重3重にして人の手と感覚で温度調節する、泉州で最も多い栽培方法。1〜2月に植え始め4〜5月に収穫開始。気温の変化を受けるため少し強い雰囲気の水なす。
出荷:3月〜8月頃
露地栽培
── 03 ──

露地栽培

ハウスではなく青空の下で栽培する方法。5月頃から植え始め8〜9月にピーク。外気温や風雨の影響をうけるため傷がつきやすく難しい。過酷な環境で育つためたくましい、色も濃く深い紫の水なすに。
出荷:5月〜11月頃

水なすの旬と収穫量SEASON & HARVEST

泉州水なすの旬は、春の始まりである3月から夏の終わりの8月までが最も美味しい旬の期間。北野農園では加温栽培も行っているため、3月から徐々に収穫が始まります。5月になると無加温も出始めて全体の収穫量が大幅に増加し、7月頃からは露地栽培が主流に。季節ごとに美味しい水なすを長期間お楽しみいただけます。

【水なすの収穫量変遷グラフ】 植付け時期によって変化しますが、水なすの旬は3月から始まります。ハウス栽培の場合、この時期は気温などが丁度良く水なすが元気に育ちます。ご注文が殺到する真夏は水なすたちも少しばててしまうため、狙い目は5月〜6月です。8〜9月には木を切ってしまう農家さんが多いため、市場の水なすの量が一気に減ります。

北野農園の土作り・苗作りOUR CRAFT

発酵稲わらを使った代々の土作り

畝作り
北野農園では、水なすの栽培に自農園で作る発酵稲わらを使用しています。この方法は北野家が代々受け継ぐ土作りで、自農園で育った米の稲わらを自然の力で発酵させ、ワラについた納豆菌やその他さまざまな微生物細菌の力を借りて、美味しい水なす栽培に活かしています。

畝作りにもこだわりがあり、根がしっかり張れる環境を整えることで、猛暑にも負けない力強い水なすを育てます。

苗半作 — 育苗の大切さ

水ナスの育苗
水ナスの特性や地域の気候、土壌条件に適した種を育種し、病害虫に強く良質な実をつける苗を育てます。水ナスは温度に敏感なので、育苗期間中は昼夜の温度差を避け、安定した環境を提供することが育苗の成功につながります。

一定の水分を保ちつつ過水や乾燥を避け、葉や根の成長を促すために適切なタイミングで肥料を与えることも重要です。

水なすが実をつけるまで

水なすの栽培は、季節ごとの環境管理に非常に神経を使います。特に冬場の寒さが水ナスにとって大敵で、そのデリケートな性質を考慮に入れた緻密な温度管理を日々心掛け、寒い時期でも最高級の水なすを生産しています。夏場は高温によって弱ることも問題で、近年の過酷な暑さに打ち勝つ根を張るために土作りが重要になります。

収穫と細やかな手作業

トン付けとは水なすをやわらかい実にするためのひと手間です。一本の木にいくつも咲く花に一つ一つ手作業でつけていくのでとても時間のかかる作業。2度付け禁止のため、一度付けたものが分かるように食紅で着色しています。農家によって赤色だったり緑色だったり。水なすに傷が入らないように一つ一つ丁寧に花びらを取り、収穫時にはトゲが立っているため慣れた私たちでも指に刺さるほどです。

水なすの成長
1本の木から収穫する水なすの量は、おおよそ80個。泉州地域では1本の木に対して3〜4本の枝に仕立てて育てます。

水なすの実のつき方にも規則性があり、枝の根もとに近いほうから順番に花を咲かせ実を付けていきます。一番下に大きな実→少し小さな水なす→花を咲かせた水なす→つぼみ、といったように1本の枝の中で複数世代が同居する形になっています。

出荷の厳しい基準SHIPPING STANDARD

出荷時には形・艶・水分量を見て品質のランクが分けられます。栽培が難しく選別基準が厳しいため、最高級品は全体のわずか10%ほど。特に温室栽培の水なすは皮がやわらかく、葉にこすれただけで大きい傷になるほど繊細で傷つきやすいナスです。

A
12%
── 最高級 ──
B
68%
── 標準 ──
C
20%
── 加工向け ──

一般的には傷が付いたり形の悪いものはランクが低いのですが、栄養価は傷が付いた水なすの方が高いナスになります。長なすや千両なすに比べ多量の水分を含んでおり、手で実を握ると水が滴り落ちるほどです。

大阪貝塚市の澤地域を含む沿岸地域が古くからの産地として有名で、澤なすがその元の品種と言われています。今は北野農園で復活栽培に成功し、2023年に山手地域の馬場なすとともに大阪府のなにわ伝統野菜に認証されました。

5月20日は水なすの日MIZUNASU DAY

── MIZUNASU DAY ──

毎年 5月20日

水なすの日は地元コミュニティ放送の「泉州の記念日を作ろう」という企画から生まれた記念日。当初は3月27日(み=3、ず=2、な=7)でしたが、2014年に大阪府漬物組合さんの意向により、水なすの出荷量が増え始める時期の5月20日に変更され、今に至ります。

北野農園シーズン中の1日。シーズン中、北野農園では主に3つの体制で動いています。農作業を主とする生産部、漬物の加工・販売を行う加工部、そして家前販売などの対人販売部門。基本的に収穫についてはほぼ全てのメンバーが手分けをして収穫に入ります。真夏は朝の4時から始業です。これはハウス内の気温が危険なほどあがってしまう時間帯を避けるのと、出荷に間に合わせるため。農家の朝は早いのです。

北野農園シーズン中の1日A DAY AT KITANO FARM
AM 4:00 水なすの収穫
生産部
水なす
加工部
トン付け
木の剪定
─ 細やかな手作業 ─
水なす選別 ランク分け
─ A/B/Cに仕分け ─
漬物製造 ぬか漬ほか
─ 加工部の朝 ─
─ 長めの昼休憩 ─
AM 10:00 家前販売 OPEN
─ 無人販売所 ─
午後 お客様へ発送
─ 朝獲り直送 ─
消毒など
その他農作業
─ 夕方まで ─
🚚 朝獲り新鮮な水なすを
その日のうちに発送いたします

北野農園の水なすをお試しくださいONLINE SHOP

水なすの歴史へのいざないHISTORY

深い話
水なすは大阪貝塚市の澤地域が発祥の地といわれています(現在澤なすと呼ばれているものが元の品種といわれている)。手で握るとじゅわっと水分があふれ出す水なすは、かつて夏の農作業で乾いたのどを潤す目的で栽培されていました。

交通も発達していなかったことから全国の市場には出回らず、地元で消費されるだけの幻の茄子でした。「泉州水なす」としてブランド化されたのは平成に入ってから。それ以前はこの地域では泉州黄たまねぎやフキ、たばこ、里芋などが主要生産物だったそうです。

クール便が発達し漬物屋が水なすを浅漬けとして全国発送を開始したのがキッカケで人気に火がつき、そこから泉州水なすは多くの皆様に知ってもらえるブランド茄子としてのし上がりました。
水なすの歴史は語りつくせないほど深いものがあります。もっと詳しく知りたい方は、こちらのページへどうぞ。
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── 大阪泉州より 北野農園 ──